コーヒー好きにとって、コーヒーを淹れるひと時も楽しみ1つです。
さて、今回はその中でも、フレンチプレスという淹れ方を説明していきます。
ユニークなカフェが増えてきている昨今、フレンチプレスは以前よりも人々に知られるところとなっています。とはいえ、まだ「お店のもの」という意識があるのも事実です。
そこで、ここではフレンチプレスのノウハウと、その魅力を余すところなく説明していきます。
フレンチプレスの淹れ方
フレンチプレスをおすすめする理由は、まず淹れ方がシンプルであるという点にあります。
ただし、それは手順が簡単であるということです。なので、手順だけならば、購入したフレンチプレスに付属の説明書を見れば事足ります。
しかしフレンチプレスは、淹れ方が簡素であるからこそ、やり方によって大きく味が変わってくることもあります。
そのため、確かに初心者にもやさしい淹れ方ではありますが、同時に、上級者にとっても飽くなき研究が求められる淹れ方なのです。
淹れ方を解説した動画も載せておきます。
それでは淹れ方を見ていきましょう。
準備するもの〈コーヒーカップ1杯分(約130cc)〉
まずは準備するものを確認しておきます。
- フレンチプレス(お好みのものをご用意ください)
このページの最後の方で、おすすめのフレンチプレスをご紹介していますので、そちらも参考にしながら、選んでみてください。
- コーヒー豆(コーヒーカップ1杯=約10g)
10gは目安です。前後1~2g程度の量ならば、お好みで調整してみてください。
また、細すぎる粉はとりあえずは避けましょう。気持ち粗めのものを用意してください。
- お湯(投入時95℃) 150cc
ペーパードリップ等は、場合によっては90℃まで温度を下げてから抽出する場合もありますが、フレンチプレスの場合は沸騰直後で大丈夫です。もろもろの準備を終えるころには、95℃程度の適温になっているはずなので、あまり細かく気にする必要はありません。
コーヒーカップ1杯は130ccですが、コーヒー粉が吸い取る水の量を考えて、少し多めに用意します。
- タイマー(4分でセット)
うっかり時間を過ごしてしまうと失敗しますので、正確に時間を図りましょう。
フレンチプレスの淹れ方1 抽出
フレンチプレスを温める
コーヒー粉を投入する前に、使用前の冷えたフレンチプレスにお湯を入れて温めておきましょう。
30秒ほどしたら、お湯を捨てます。
※抽出が完了するまでの待ち時間があるので、その間お湯が冷めないようにするためです。
コーヒー粉を投入
フレンチプレスにコーヒー粉を投入します。
均一にお湯が行き渡るように、フレンチプレスの側面を軽くたたき、底にある粉を簡単に均します。
お湯を一度に投入
用意したお湯をすべて投入します。(蒸らしは行いません)
この時、勢いよく投入することを心がけてください。フレンチプレス内で粉を躍らせるためです。細々とゆっくり投入したのでは、この踊りが無くなり、しっかりとした抽出が行えなくなります。
湯足を細くすることを心がけるペーパードリップに慣れた人にとっては、少し抵抗があるかもしれません。
蒸らしの工程が無い代わりに、勢いよく注ぐものだと考えて、躊躇なくやってしまいましょう。
フレンチプレスの淹れ方2 プランジャーを落とす
蓋をして4分待つ
お湯を投入したら、蓋をして4分待ちます。
この時、プランジャー(蓋についている可動部)は上げ切った状態のままにしてください。
プランジャーを下す
4分経ったら、プランジャーをゆっくりとおろしていきます。
底に残ったコーヒー粉から水を絞り出そうと、プランジャーを下げ切った後に強く押し下げると、余計な雑味の原因となっていしまいます。あくまで、底に達したなと感じたら、その段階で下げるのを終えましょう。
カップに注ぐ
プランジャーを下げ終えたら、注ぎ口から直接カップに注いで完成です。
以下に、フレンチプレスの淹れ方の解説動画も載せておきますので、ぜひ参考にしてみてください。
味を調整するコツ
注意点のまとめ
味を調整するコツとして、今までの工程で説明してきたような注意点を守ることがまず、第一です。
まとめておきましょう。
- フレンチプレスの容器内はあらかじめ温めておく
- お湯は勢いよく投入する。また、お湯を投入したのち、軽くスプーンでかき混ぜて、お湯と粉をなじませる方法もあるので、試してみてください。
- プランジャーはゆっくり下げる。また、底に達したら強く押し込まない。
粗めのコーヒー粉を
フレンチプレスでのコーヒー粉は、一般的には粗目のものを用意します。
プランジャーの底に取り付けられているの、金属製のフィルターです。紙のフィルターと違い、細かい粉は、このフィルターの網目から抜け出ます。
粗めの粉を用意する理由はここにあります。ただ、粗めの粉を使用した場合でも、どうしてもわずかに細かい粉が出てきます。しかし、これは失敗ではないので、気にする必要はありません。
飲み口が粉っぽいと感じた場合は、その都度、細さを調整してみてください。
フレンチプレスの特徴
フレンチプレスの特徴はまず第一に、その簡易性にあることは言うまでもありません。が、それだけではありません。
豆本来の味が出せる
フレンチプレスの特徴として挙げておかなければないことは、フレンチプレスは、豆本来の味を引き出すことができることです。
これは、コーヒーのもつオイル分が、フレンチプレスでは十分に楽しめるからです。
コーヒー豆は、「豆」と言われますが、もともと果実の種子です。この果実の種子であるコーヒー豆には本来、油分が含まれており、深入りの豆の表面などではよく見られます。
コーヒー豆のオイル分はコーヒーの香味を左右すると言われ、フレンチプレスで淹れたコーヒーならば、豊かな風味を楽しむこともできます。
紙を使用していない
フレンチプレスでは、紙を使用しないことによって、豆の持つオイル分を取り出すことが可能になっているのです。
なぜ、オイル分がしっかりと抽出できるかというと、プランジャーに取り付けられているのが、金属フィルターだからです。ペーパーフィルターと違い、紙が油を吸い取ってしまうということもないのです。
デザイン性に富んでいる
フレンチプレスは、各社から様々なものが発売されています。
それらデザイン性に優れたフレンチプレスは、インテリアとして、使わない間でも存在感を放ちます。
中でも、機能性・デザイン性に優れた商品を、5つ紹介していきます。
フレンチプレスのおすすめ機種5選
ここから、おすすめのフレンチプレスをご紹介していきます。
ペーパードリップなどは、メーカーとドリッパーの形の違いなどによって、抽出工程に微妙な違いありますが、フレンチプレスでは基本的にそのようなことはありません。
なので、デザイン性だけで選ぶ場合でも、間違えはありません。こうしたことも、初心者にはおすすめの淹れ方であると言えます。
それでは、見ていきましょう。
BODUM(ボダム) KENYA
まずは、フレンチプレスの定番BODUMから、「KENYA」。
フレンチプレスの定番BODUMの中でも、特に定番のものです。値段も比較的手にしやすい商品で、はじめの1つとして特におすすめ。
サイズは以下のラインナップが用意されています。(値段はホームページ記載の価格)
- 300ml → 3240円
- 500ml → 3780円
- 1000ml(1L) → 4860円
【正規品】 BODUM ボダム KENYA フレンチプレスコーヒーメーカー 0.35L 10682-01J
BODUM CAFFETTIERA
続いてもBODUMから。
KENYAは、黒一色に揃えられてます。一方でCAFFETTIERAは、カラーバリエーションが豊富です。用意されているカラーは[ブラック、ホワイト、レッド、オレンジ、フォレストグリーン、ヘーゼルナッツ]6色。
ヘーゼルナッツは、BODUMの中でもあまり見られない色合いで、個性的なものが欲しいという方にとって、おすすめの商品です。
全体的に、丸みを帯びたフォルムで、親しみがわくようなデザインとなっています。
【正規品】 BODUM ボダム CAFFETTIERA フレンチプレスコーヒーメーカー 0.35L オフホワイト 1913-913
ルクルーゼ コーヒープレス
調理器具全般を取り扱い、そのオシャレなデザインが人気のルクルーゼからも、フレンチプレスが出ています。
フレンチプレスの中では珍しい、陶器製のものです。ルクルーゼのなかで、ストーウェアシリーズがあり、その1つとなっています。このシリーズの製品は、一つ一つが職人の手によるもので、1つとして同じデザインのものはありません。
こちらは、カラーと合わせてデザインが違いがあるため、自分の好みのものを探してみてはいかがでしょうか。
ルクルーゼ コーヒー プレス (S) コースタルブルー 910282-12-256
HARIO カフェプレス・ウッド
日本においては、円錐型のドリッパーが有名になっているHARIO。ここからも、フレンチプレスが幾種類か売り出されています。
今回はその中でも、木の風合いが落ち着いた雰囲気を醸し出す、カフェプレスウッドをご紹介します。
HARIO (ハリオ) カフェプレス ウッド プレス式 コーヒードリップ 4人用 CPSW-4-OV
BODUM TRAVEL PRESS
最後は、再びBODUMから。
BODUMの物を紹介したい、というよりは、今回は、持ち運び可能なフレンチプレスである、ということに注目していただきたいと思います。
カラーバリエーションも豊富で、先のCAFFETTIERAと似たような色が用意されています。
ただし、CAFFETTIERAではフォレストグリーが用意されていたが、TRAVEL PRESSの緑色系はオリーブ、と多少の違いはあります。
【正規品】 BODUM ボダム TRAVEL PRESS SET マグ用リッド付コーヒーメーカー 350ml ブラック K11067-01
まとめ
フレンチプレスの、抽出の簡易さ、と同時にその奥深さがわかって頂けたかと思います。
デザイン性にも優れているので、服を選ぶ時のような楽しさを味わえるのも、フレンチプレスならではです。
ペーパーフィルターと違い、お湯の投入などに繊細な作業は必要が無いので、初心者にもおすすめです。ぜひ、試してはいかがでしょうか。