近年スペシャルティコーヒーの登場で、コーヒーの産地への関心が高まっています。
コーヒーは世界60カ国以上で生産されており、その中で最大生産量を誇るのがブラジルです。
その量なんと世界生産量の約3割。
今回はそんなコーヒー大国であるブラジルのコーヒーについてご紹介します。
ブラジルコーヒーの味の特長
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コーヒー豆の品種は、アラビカ種・ロブスタ種・リベリカ種の三種に大きく分けられます。
ブラジルではアラビカ種を主に栽培しており、このアラビカ種の特長として、
香り高さと適度な酸味があります。
また、コーヒー豆の味に大きく影響を与える要素として、精製方法があげられます。
ブラジルではナチュラル(非水洗式)という精製方法が多く採用されています。
ナチュラル(非水洗式)とは、収穫したコーヒーの実をそのまま乾燥させ、
その後脱穀し生豆を取り出すといった方法です。
果肉がついた状態で乾燥させるため、生豆に独特のコクと甘みが出るのが特長です。
上記の特長を掛け合わせた結果、ブラジルコーヒー は、
甘みを伴った柔らかな苦味と適度な酸味をもった、コクと香りの高いコーヒー となっています。
バランスが良く、ブレンドコーヒーのベースとしてもよく使用されます。
非常に飲みやすく、比較的安価であるため、初めてコーヒー豆を
購入してみたいと思っている方にもおすすめです。
焙煎度はコクを強く感じたい場合は中煎り、苦味を強く感じたい場合は中深煎りが適しています。
ブラジルコーヒーの格付け
ブラジルコーヒーの代表的な豆の一つに「ブラジルサントスNo.2」があります。
「サントス」とは、ブラジルサンパウロ州にある世界最大のコーヒー輸出港である
サントスから出荷された豆ということを表しています。
では、「No.2」は何を表しているのでしょうか。
実はこれ、コーヒー豆の等級を表しています。
コーヒー豆は各生産地ごとに異なった基準で等級の格付けがされているのです。
では、ブラジルの格付け方法を見ていきましょう。
ブラジルコーヒーの格付け
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ブラジルコーヒーは以下の3つの基準で格付けされます。
生豆の大きさ
スクリーンサイズと言われる格付け方法です。
スクリーンサイズは12~20まであり、数字が大きいほど豆が大粒で、
高品質であるとされています。
欠点豆の数
虫食い、発育不良などの豆がどれ程含まれているかにより格付けされます。
欠点豆の数が少ない方よりNo.2~No.8と付けられます。
カップ(味)
味覚及び嗅覚により、不快な刺激を感じることがないかチェックします。
基本的にマイルドでバランスの良い風味のものほど高品質とされます。
ちなみに、生産国独自でカップ(味)の評価をしているのはブラジルだけです。
品質管理に対する厳しい姿勢が伺えますね。
ブラジルコーヒーの選び方
「No.2」がブラジルコーヒー最高峰
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前述した通り、ブラジルにおいては「No.2」が欠点豆の少ない最高ランクの格付けです。
「何故No.1ではないのか」と思うかもしれませんが、ブラジルではコーヒーなどの農作物には
欠点が全く無いもの(=No.1)は存在しないという考え方なのです。
また、ブラジルコーヒー の味の特長を前述致しましたが、
その味はブラジルの中の産地によっても異なります。
例えば、ブラジルの著名な産地にセラード、モジアナ、パラナがあります。
セラードは広大な農園でつくられたまろやかな香りのある豆、
モジアナは伝統的なコーヒーの産地で、高品質でしっかりとした酸味のある豆、
パラナは個性のある酸味・甘味を持った豆が特長となっています。
おすすめの飲み方
コーヒーには様々な抽出方法があり、味に大きく影響する重要なポイントです。
今回は、おすすめの飲み方としてドリップコーヒーとコーヒープレスをご紹介します。
ドリップコーヒー
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ドリップコーヒーは、コーヒー粉の上からお湯を注ぎ、
フィルターを通して抽出したコーヒーです。
フィルターにより豆の油脂分が適度に遮断されるため、すっきりとした
透明感のある味わいを楽しむことができます。
淹れ方により味の調節がしやすく、その自由度の高さも大きな特長です。
コーヒープレス
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コーヒープレスは、コーヒー粉を直接お湯に浸し、一定時間が過ぎたところで
フィルターを押し込むといった抽出法です。
そのため、コーヒー豆に含まれる油脂分や風味がダイレクトに出やすく、
豆本来の味を楽しむことができます。
中粗挽きの豆を使用するのがおすすめです。
最後に
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いかがでしたでしょうか。
各生産地での豆の特長を知ることで、よりコーヒーを
身近に楽しむことができるのではないでしょうか。
皆様の一杯が、さらに味わい深いものになれば幸いです。
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