コーヒーカップに使うソーサーとは?正しい使い方を詳しく解説

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皆さんはコーヒーカップの下にあるソーサーについてどこまで知っていますか?
ソーサーを使う理由や正しい使い方、さらにはおしゃれなソーサーについて紹介していきます。

コーヒーカップに使うソーサーの歴史

洋食器セットの基本は「カップ&ソーサー」にあるといわれます。熱いお湯で淹れた紅茶やコーヒーなどの飲み物を供する際には、カップだけでなくソーサー、すなわち受け皿とセットにするのが正式なスタイルです。
もともと喫茶の歴史は5~6世紀の中国から始まり、16世紀頃にヨーロッパに紅茶、続いてコーヒーが高級嗜好品として伝わります。その当時は、持ち手のない日本の蕎麦猪口のような形状のものがカップとして使われ、ソーサーはありませんでした。
やがて貴族達の社交習慣に馴染むに従って、食器としての形も変化してゆきます。手に持つのも熱いような飲み物ですから、深さのある受け皿にこぼして飲む時期を経て、直接飲めるようカップに持ち手がつく形状になりました。
さらに、砂糖などの甘味料やミルクなどを入れて混ぜるのに必要なスプーンを置くのに適した、皿状のソーサーがセットになっていきます。

17世紀には、数種類もの料理皿と色柄を揃えたセットの一部として、また接客用の身近な食器として、カップとソーサーは位置づけられてきました。特にイタリアやイギリスでは食事の時間以外に設けられたティータイムが定着し、ティーハウスまたはコーヒーハウスが一般大衆にも広く普及します。高級なお店になるほど、カップとソーサーにも趣向をこらし人々を楽しませました。

ソーサーとコースターの違いとは

飲み物を入れたカップの受け皿としては、ソーサーとコースターがあります。
ソーサーには原則として、カップに合わせたサイズのくぼみがあります。これは主に熱い飲み物を飲む際にこぼしたりしないように、カップをできるだけ固定させるために工夫された形状で、カップとセットであることが前提になります。
一方、グラスなどの冷たい飲み物の受け皿となるのがコースターです。汗をかいたグラスのしずくでテーブルクロスや机を濡らさないための工夫として、現在のレストランやカフェなどでは、厚紙でできた使い捨てのものが主流です。
ちなみにアフリカや中東などではコーヒーやミントティーなどの熱い飲み物を小ぶりのグラスに入れて供するところもあります。そういった時には金属製の深めのソーサーが活躍しています。

なぜソーサーを使う必要があるの?

家庭や職場などで、紅茶やコーヒーを飲むためだけであれば、カジュアルなマグカップが活躍しますよね。なぜソーサーが必要なのかといえば、主に2つ理由があります。1つ目は「マナー」、2つ目は「合理性」です。それでは詳しく説明していきましょう。

ソーサーを使う理由その1 マナー

お客様に日本茶を出すときには、湯呑みに茶托が必要と思うのではないでしょうか。飲み物を出すのはおもてなしと考えると、紅茶やコーヒーならば、本来は正式なスタイルであるカップとソーサーで飲み物を出すほうが、相手へのマナーにかなっています。

ソーサーを使う理由その2 合理性

喫茶の文化では、相手に飲み物をとらせるのではなく、目の前に置いてあげることがおもてなしの本質です。飲み物を運ぶとき、ゆれて中身がカップからこぼれそうになったりする経験は誰にもあるでしょう。ソーサーごと相手の前に置くことで、テーブル上にこぼれて相手の持ち物を汚してしまうといった、粗相を印象づけるようなリスクやトラブルを回避できるためです。

ソーサーの選び方とコツとは

原則としてソーサーにはカップに合わせたサイズのくぼみがあります。これは厳密には近代になってからです。
カップとソーサーは一対で同じデザインで作られるという常識からですが、現代ではもっと自由です。少なくともカップのサイズがあわないくぼみのついたソーサーでないかぎり、選び方は無限と言えるでしょう。
カップとソーサーがセットではなくても、気に入ったマグカップに小ぶりの平皿をソーサーとして合わせて、スープや飲み物を出すのもハイセンスです。その際は、色か素材のどちらかをあわせる工夫をすれば無難におさまるでしょう。

ソーサーの正しい使い方

ソーサーには飲み物の入ったカップと、小分けになったクリームや角砂糖、かき混ぜるためのスプーンが一緒に乗るのが一般的です。飲む前にスプーンを使い、そのスプーンをカップの奥側のソーサーに置く動作をしやすくするという理由からです。
ちなみにカップの持ち手を相手の左手側に向けるのをフレンチスタイル右側に向けるのはアメリカンスタイルと言います。どちらも間違いではありませんが、カップとソーサーの絵柄の向きにあわせる方を優先しましょう。
また会食などでお茶やコーヒーを出された場合、席をダイニングテーブルからソファに移動することもあるかと思います。ソファで飲む場合には低いテーブルに置いたままでなく、ソーサーを手で持って飲むのが正しい使い方です。

おしゃれなソーサーが多いブランド3選

それではここからはおしゃれなソーサーを数多く取り扱っているブランドをご紹介していきます。どのブランドも人気があり、プレゼントにも最適です。またテーブルに置いておくだけでも、鮮やかに彩ってくれます。

WEDGWOOD(ウェッジウッド)

出典 : www.wedgwood.jp

WEDGWOOD(ウェッジウッド)はイギリスの王室御用達ブランドで、世界の産業と文化の変遷を象徴する重要なブランドです。有史以来、世界中で作られた陶器の多くは素朴な製法で、中世のヨーロッパではイタリアのマヨリカ陶器やオランダのデルフト陶器などが、釉薬に錫を使い白さを強調したことで有名でした。
白い地の陶器「クリームウェア」や黒い玄武岩とほぼ同じ特性を持つ「ブラックバサルト」、マットな質感にカメオ風の装飾が浮き出た「ジャスパーウェア」など画期的なシリーズを次々に生み出してゆきます。
さらに牛骨を灰にしたものを陶土に調合し「ボーンチャイナ」と呼ばれる白い堅牢な陶磁器を完成させました。
そして現在も、優雅で高いクオリティゆえに世界中で愛好されています。
価格帯は幅広く、カップとソーサーで20万円以上のものなどもありますが、2,000円代のフェスティビティのシリーズや4,000円代のジャスパー・コンランやワイルドストロベリーなどのシリーズは、ちょっとした贈り物などにもぴったりです。

HEREND(ヘレンド)

出典 : www.le-noble.com

HEREND(ヘレンド)は1826年に創業されたハンガリーの高級ブランドで、近代ヨーロッパの歴史と文化の変遷を象徴する重要なブランドです。
シノワズリーの花と蝶を描いた優雅なデザイン「ヴィクトリア・パターン」や上品な一輪のピンクの薔薇が象徴的な「ウィーンの薔薇」、ジャパニズムを模した繊細な淡い緑で描かれた「インドの華」は、現在でも世界中で愛されています。
繊細で職人の技巧を大切にするスタイルで、現在も食器というより美術工芸品にふさわしい、高い評価と支持を受けるヘレンドのカップとソーサーは、その歴史を知るほどに価値あるものとなるでしょう。価格帯は8,000円代から300,000円代まで様々です。

NARUMI

出典 : www.e-narumi.com

NARUMI(ナルミ)は鳴海製陶株式会社のブランドで、1911年に設立された帝国製陶所(名古屋製陶所)がその起源です。
現在ではボーンチャイナ以外の陶磁器やグラスウェアの商品、またライセンス契約商品も多彩にとりそろえられ、日常づかいにぴったりで日本人の生活に溶け込んでいるブランドです。
NARUMIのカップとソーサーには、多くの人に今なお親しまれるNARUMIの代表作「ミラノ」とボーンチャイナ特有の可憐な美しさを最大限に表現している「シルキーホワイト」の2種類が有名です。

「ミラノ」は梅の花をアラベスクにデザイン化し、藍色の濃淡と金縁で上品に表現しています。日本における洋食器の定番商品とも言われており、平均価格は5,000~7,000円になります。

「シルキーホワイト」は無彩色の白い地肌に野の花をイメージしたレリーフが浮き上がり、ボーンチャイナ特有の可憐な美しさを表現しています。平均価格は2,000円~3,000円になります。