カフェの開業と経営をお金の側面から考えてみた

個人経営のカフェは減少している

全日本コーヒー協会のデータで喫茶店の数が公表されています。この数字を見ると喫茶店の件数はずっと減少傾向で、10年前から17パーセント減少しています。

しかし肌感覚的にはどこでもコーヒーショップがあるなって感じませんか?

理由は簡単で個店の喫茶店、カフェは減少していて、スタバやドトールと言ったカフェチェーンが店舗数を拡大させているのです。その裏付けとして、従業員数はこの10年で減少していません。

なので率直にいうと、個店のカフェ経営は難しいです。なので下に書いています、勝ち組のカフェ、喫茶店になるためのポイントが必要になります。

お金で考えてみよう、開業編

まずは気になる開業資金です。席は5席で、コーヒーと簡易的な軽食を出すという前提で話をします。

契約料、賃料 200万円(賃料が50万円想定)

設計、改装費 300万円

厨房機器 100万

コーヒー機器 150万円

ざっと計算して、800万円くらいはかかる想定です。

もちろんデザイン、設計費を節約することや、コーヒー機器を家庭用のもの使用することも可能です。が、要はどこで勝つかを明確にして、そこにお金を集中させる必要があります。

経営の損益分岐点は?

開業はなんとかできたけど、その後利益ができなければ経営は成り立ちません。そのため、ざっくりとどのくらい売る必要があるのかを考えてみたいと思います。

仮定として、コーヒーショップの看板製品、コーヒーを何杯売ればその利益だけで賃料を支払うことができるのか計算したいと思います。

前提として、週6日稼働(月24日営業日)、コーヒーは一杯400円、原価率は25%、で何杯売れば賃料の50万円を支払うことができるかを簡単に計算します。

500,000円÷(400円/杯×75%)÷24日≒40杯/日

40杯を1日で売れば、賃料を賄うことができる計算になります。じゃあこの40杯というのはどれくらいのレベルかというと、1日10時間で、1時間に4杯、15分で1杯売れば採算ラインになります。カフェ、喫茶店で1日40杯提供することができれば、標準的な店舗だといえると思います。

ただこの試算には、コーヒーを作るためバリスタを雇うのであればその人件費、広告費、機材のメンテンナンス費等々入っていません。

もちろん、コーヒーだけを販売するのではないと思いますが、主力製品である適度の売上、利益を組み立てることができなければ、カフェ・喫茶店の経営は立ち行かなくなります。「カフェをやりたい」という気持ちは非常に重要ですが、それと同じくらいにどうやって他のカフェに勝っていくのかを考えることは重要です。

どうすれば勝ち組のカフェ、喫茶店になれる?

ざっくりの計算で、カフェ経営が厳しそうな感じがしてきたと思いますが、繁盛している店もちゃんとあります。そんな繁盛店がある理由は独自の強みと儲かる仕組み、継続できる仕組みがあるからです。

他店にはない強みってどうやって作るのか?

強みとは、自分のこだわりポイント、近隣店には負けないことです。これがないと必ず生き残ることはできません。要はどこにお金を使うのかということです。

ただ単にこだわりを貫くのではなく、その強みが真似されないということも重要なポイントです。真似された店舗が隣にできた瞬間負けます。真似されずらく、かつ負けないポイントができれば繁盛店になれる可能性が出てきます。

一般的な強みの例

・コーヒーの味、安さ

・カフェラテ、カプチーノのクオリティ

・付属するメニューの良さ

・喫茶店のデザイン性

・立地

儲かる仕組みの考え方

強みができたらそれをどうやって儲かるようにするかを考える必要があります。コーヒーの味が良くても、原価率が高過ぎて利益が出なかったら意味がありません。その場合は、コーヒーを自分で焙煎したり、さらにはコーヒー豆を直接産地から購入したり、して原価を下げる取り組みが必要です。

儲かる仕組みの考え方は大きく三つです。どれかでもできればそれは店舗の強みになり、経営の安定化につながると思います。

原価を下げる

・卸業者を経由から生産者直で買い付けを行う。

・メニュー数を絞り、一回に購入する量を増やして、購入価格を下げる。

価格を上げる

・価格をあげても必ず買ってくれる固定客の獲得

・高くて当たり前というブランド化

・高利益製品の導入

固定費を下げる

・賃料をなるべく下げる

・オペレーションの効率化による1分あたりの製品提供数の向上

・メンテナンス費の最適化

最後に、カフェの経営は厳しい

ざっくりですが、コーヒーを軸にカフェ、喫茶店の開業、経営について考えました。

強みが重要という話をしましたが、強みは時代の流れによっても変化します。その変化にも対応できないと淘汰されてしまいます。

ただカフェで過ごす時間は、誰にとっても特別なもので、その時間だけはどんな時代になっても変わらないと信じてます。

カフェ経営は難しいですが、そんな難しさも楽しめる気持ちが1番重要なことかもしれません。

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