コーヒー豆のランク付け方法は生産国で違う?

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コーヒー豆にはランクがあることをご存知ですか?
生産国によって違うランク付け方法をご紹介します!

コーヒー豆を買おうとした時、「ブラジルサントスNo.2」や「コロンビアSP」という表記を見たことはありませんか?
ブラジルやコロンビアが産地だということはわかりますが、「No.2」や「SP」は何を指しているのか、ちょっと想像がつきませんよね。
実はこれ、コーヒー豆の“ランク”なんです。
そして、このランクすなわち評価方法は生産国により異なります。
主な評価方法は「産地の標高」、「生豆の粒の大きさ」、「欠点豆の数」の3つ。
また、国によってはこれら2つ以上の複合評価でランク付けされます。

「産地の標高」で評価

栽培地の標高はコーヒー豆のサイズ、形、味に直接影響を与えます。
中でも世界のコーヒー生産量の60~70%を占めると言われる品種・アラビカ種は一般的に涼しい気候の高地を好みます。

900mから1500m以上の高さがコーヒーの木にとって理想的な栽培条件です。
年平均15~20度の霜のない気候、およそ2000mmの適度な降水量、豊かな日差しが求められます。
より涼しい山の気温は、コーヒーの木の成長サイクルを遅らせ、コーヒー豆がゆっくり実ります。
この長い熟成プロセスが、より深く魅力的な味を生むのです。
また、高所より良い排水は果実中の水分量を減少させ、風味がさらに濃縮されます。
高い標高で育てられた豆は酸味も香りも風味も豊かなコーヒーになりますが、低めの標高で育ったコーヒーは酸味が少なく、特長のない味になりがちです。

産地の標高でランク付けする国の代表として、グアテマラとコスタリカが挙げられます。
グアテマラは7段階、コスタリカは標高に加えて太平洋側斜面か大西洋側斜面かで3段階に評価が分けられます。
最高級はSHB(ストリクトリー・ハード・ビーン)で、グアテマラは標高4500フィート(1350m)以上、コスタリカは太平洋側の標高3900フィート(1200m)以上で生育されたものと定められています。
また、ニカラグアやエルサルバドルは最高級品をSHG(ストリクトリー・ハイ・グロウン)と名付けています。

「生豆の粒の大きさ」で評価

コーヒーの味に影響する要因は、標高や品種など、いくつもあります。
ですが、他のすべての要因が等しい場合、一般的に、より大きなコーヒー豆はより小さいものよりも高品質のコーヒーになります。
つまり、コーヒー豆の大きさで格付けをする場合、大粒なほどランクが高くなります。
また、コーヒー豆を焙煎する際にも、サイズが揃っていることが重要になります。
大きい豆は小さい豆よりも焙煎が遅いので、異なるサイズの豆が混ざっていると、一貫した焙煎をするのは難しいのです。

大きさで評価するには、生豆を「スクリーン」というふるいにかけ、同じサイズに揃えますが、同じスクリーンを使う分類方法でも国により等級が異なります。
64分の1インチが基準となり、例えばコロンビアコーヒーの場合、輸出されるのはスクリーンサイズ14以上の豆のみで、13以下の小さな豆は国内で消費されます。
スクリーンサイズ17以上が「スプレモ(SP)」、14~16が「エキソルソ(EX)」となります。
また、ケニアの場合は、スクリーンサイズ17~18以上が最高級の「AA」。
以下、AグレードとBグレードのコンビネーションとなる「AB」、Bよりも小さい「C」と続きます。

希少品「ピーベリー」

スクリーンサイズで選別する国の中には、「ピーベリー(peaberry)」と呼ばれる豆だけを集め、別途ランクを与えていることがあります。
通常、コーヒーの果実には種子二つ、平らな面を合わせる形で実りますが、まれに二つの内の一つの種子だけが受精し、小さな丸型に育つことがあります。
これが「ピーベリー(またはスペイン語でカラコリリョ)」で、希少性が高いため、珍重されます。
スクリーンサイズもランク分けの基準の一つとなっているハワイのコナコーヒーは、一番ランクの低いプライムから、セレクト、ナンバー1、ファンシー、そして、最高級のエクストラファンシーと5つに分けられますが、ピーベリーもエクストラファンシー同様最高級品として扱われます。

「欠点豆の数」で評価

腐ったり、過熟したり、虫に食われたり、混ざるとコーヒーの味を損ねる豆を「欠点豆」と言います。
この欠点豆がどれだけ混入しているか、精製の度合いにより格付けする国が、インドネシアやエチオピアです。
最高級のG1からG5まで5段階あり、300グラム中、インドネシアは欠点豆の数が0~11個、エチオピアは0~3個がG1となります。

「味」で評価

コーヒーの香りや味などを評価することを「カッピング(またはカップ、カップテスト)」と呼びます。
豆の大きさと欠点豆の数に加え、カッピングも格付けの要素としている国がブラジルです。

ブラジルのカップ

  • Strictly Soft    充分に滑らかなフレーバー、やや甘味があり、酸味は控えめ
  • Soft    滑らかなフレーバー、やや甘味がある
  • Hard    刺激のある味、甘味を欠いている
  • Rioy    軽いヨードホルム臭がする
  • Rio    不快な味、ヨードホルム臭がする

なお、ブラジルの最上級は「No.2」であり、「No.1」は存在しません。
コーヒーが農作物である以上、欠点豆0はありえないとして、No.1ランクは設けられていないのです。

SCAA式

SCAAは「Specialty Coffee Association of America(アメリカスペシャルティコーヒー協会)」の略称で、生産者からバリスタまで、さまざまなコーヒー業界のプロフェッショナルを代表する非営利団体です。

SCAAの格付け方法には、カッピングのほか、スクリーン14,15,16,17および18を使用して、生豆300グラムを選別する「グリーングレーディング」があります。
各スクリーンに残っているコーヒー豆を計量し、その割合を記録、5段階で評価します。

また、SCAAの分類方式にはカッピングもあり、4つのランクに分けられます。

スペシャルティコーヒー

SCAAのカッピング基準で80点以上
トレーサビリティ(栽培から流通までの過程を明確にした追跡可能性)やサスティナビリティ(環境等に配慮した持続可能性)を追求した産地ごとにユニークなコーヒー

プレミアムコーヒー

SCAAのカッピング基準で70~79点の特定産地のコーヒー

コモディティコーヒー(コマーシャルコーヒー)

SCAAのカッピング基準で60~69点以上
スーパー等で販売されている、最も流通量の多いコーヒー
グアテマラSHBやコロンビアSPなど

ローランクコーヒー

低価格のレギュラーコーヒーや缶コーヒーに使用されるコーヒー

まとめ

これらのランク付けはあくまで指標です。
高いからと言って、美味しいとは限りません。中程度のランクのものが好みの酸味や苦味ということもありえます。
また、コーヒーの味に影響を与えるその他の要因としては、
 

  • 収穫してからどれくらい経っているか(作物の鮮度)
  • 梱包(生豆が原産地からロースターまでどのように運ばれたか)
  • 焙煎してからどれくらい経っているか
  • 焙煎前後の保管方法

なども考えられます。
それでも、同じ産地なのにどうして値段が違うの? という疑問の答えにはなるでしょう。
購入時の参考にしてください。

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